トレンドマイクロは2日、都内で子供向けの無料セミナー「夏休み自由研究体験教室 セキュリティ落語」を開催した。対象は小学生の親子。笑福亭松枝さんを招き、落語や大喜利を楽しみながら、インターネットの安全な使い方を学んだ。
同社は2004年より、この「夏休み自由研究体験教室」に取り組んでおり、開催は今年で4回目。夏休みの自由研究のテーマになるよう考えられたイベントで、1年目と2年目は講義が中心だったが、3年目の昨年は紙粘土を使った工作なども取り入れ、子供が興味を引くよう工夫されてきた。
今年は「セキュリティ落語」と題し、落語家の笑福亭松枝さんを起用。"セキュリティ"と"落語"という組み合わせは少々意外に思えるが、同社は「落語の持つ物事を本質的に捉える見方と頓知、そしてユーモアの力により、インターネットの安全について笑いを交えて楽しく学習してもらう」と狙いを説明する。
冒頭、挨拶に立った同社コンシューマビジネス統括本部・沢昭彦本部長は、「インターネットは道路と同じ。便利だが危険なこともたくさんある」と説明。「楽しく安全にインターネットを使うための1つの参考になれば」とセミナーの趣旨を述べるとともに、「皆さんのインターネットライフを安全にしようとしている会社がトレンドマイクロ」とアピールも忘れなかった。
続いて、社員によるレクチャーが行われ、コンピュータウィルスに関する基礎知識が紹介された。対策としては、やはり同社製品「ウイルスバスター」のような総合セキュリティソフトがお勧めとのことで、「検索結果を安心して使うことができる」「怪しいメールを知らせてくれる」「危ないホームページを止めてくれる」「コンピュータウィルスをやっつけてくれる」との説明があった。
そして満場の拍手で迎えられた笑福亭松枝さんは、「ありがとうございます~。何事もご縁ですので、良かったら一度、私の家にも遊びに来てください」と述べると、住所は大阪府……、電話番号は072……などと大事な個人情報を堂々と"漏洩"。「イタズラで寿司の出前10人分なんて頼まれるかもしれない」と、こういった行為の危険性について指摘した。
その後、落語「てれすこ」を披露したほか、大喜利では「セキュリティ」「盆踊り」「ネット」「落語家」「花火」などをお題として、あいうえお作文やなぞかけなどの言葉遊びを楽しんだ。このあたりは本題であるセキュリティとはほとんど関係ないが、最初は緊張気味だった子供達にも笑顔が目立つようになり、楽しんでいる様子だった。
ちなみに参加者からは、「ウィルスとかけて野球ととく。その心は……感染(観戦)がつきもの」「セキュリティとかけてパンととく。その心は……ソフトが肝心」などの答えが出ていた。あなたも1つ考えてみてはいかが?
熱演中の笑福亭松枝さん。自身のホームページも持っているそうだ | 出されたお題に親子で考える。良い答えには手ぬぐいのプレゼントもあった |