Ext JS, The Ext teamは1日(米国時間)、Extの最新版となる「Ext 1.1」を公開した。ExtはJavaScriptで開発されたWebアプリケーションフレームワーク。スタンドアロンで提供されているフレームワークで、軽量HTMLエディタ、新しいExt.Ajaxユーティリティクラス、拡張されたDateFieldおよびDatePickerコンポーネント、整備されたドキュメントなどに特徴がある。以前のバージョンと比較してバグ修正も実施されている。
Ext 1.1では、とくに他のサードパーティライブラリへの依存がなくなった点が特徴的。このためExtを使ってWebアプリケーションを開発する場合にはExtだけを用意すればよくなった。ただし他のライブラリと共有するためのアダプタ機能は引き続き提供されるため、デベロッパのチョイスで複数のライブラリやフレームワークを組み合わせて使うこともできる。YUI、jQuery、Prototype/Scriptaculousと比較してもサイズが小さいという特徴もある。
とくにExt 1.1で導入されたHTMLエディタと拡張されたDateField/DatePickerがExtのWebアプリケーション表現力を高めている。同チームはコミュニティから受け取った要求のうちWYSIWYGに動作するHTMLエディタの導入を求めるものが多かったとし、今回の導入実現へとこぎつけたようだ。同コンポーネント単体で12KBしかないと軽量で、しかも欲しい機能をカスタマイズして追加できるようになっている。
Extはドキュメントが豊富に用意されている点にも特徴がある。また同プロジェクトサイトにはオンラインデモが用意されているため、同フレームワークが実現している機能を簡単に試せるようになっている。すでに高い完成度を誇っていることがわかるだろう。
プロダクトはGNU LESSER GENERAL PUBLIC LICENSE Version 3の下、オープンソースソフトウェアとして公開されているが、要望に応じて商用ライセンスやOEMライセンス、再販ライセンスも用意されている。バージョン番号は1.1と低めだがすでに完成度は高い。Extを使ったことがないWebデベロッパはこれを機に調べてみるといいだろう。