Artifex Softwareは1日(米国時間)、PostScriptインタープリタ「GPL Ghostscript 8.60」をリリースした。現時点ではソースコードのみ公開され、LinuxなどのUNIX系OSで利用する場合は手動でコンパイルが必要。
今回のリリースは、Easy Software Productsが印刷システムのCUPS(現在はAppleに買収)用に変更を加えた「ESP Ghostscript」の成果を統合、2004年12月にリリースされたバージョン8.50以来のメジャーバージョンアップ版として公開したもの。その結果、従来のGPL Ghostscriptに比べドライバが増加、より多くのプリンタへの出力が可能になった。
GhostScriptには、今回リリースされたGPL Ghostscript(旧GNU GhostScript)のほか、商用ライセンスのもと配布されるAFPL Ghostscript、CUPS用のESP Ghostscriptの3種類がある。UNIX系OSをはじめとする多くのOSに移植され、一般的なプリンタをPostScriptプリンタの代替とするためのフィルタとして利用されるほか、GhostviewやGSViewといったPostScriptビューアのバックエンドとして使われている。
なお、以前はAFPL Ghostscriptの開発が優先され、その成果をGPL版に還元する方式を採用していたが、AFPL Ghostscriptは2006年5月にバージョン8.54をリリースして以降、バージョンアップされていない。