Googleは7月31日(米国時間)、「Google Summer of Code 2007」の中間状況報告を行った。同プログラムに採択された学生のうち、90%が当初予定していた進捗を実現しているとメンターが評価している。昨年の同時期に実施された結果では95%が実現していたとのことから、若干割合が下がったことになる。
同結果についてGoogleではタイムライン変更による影響だと分析しているようだ。Summer of Code 2007は前年に比べてプログラムタイムラインにゆとりをもたせてある。中間結果が5%ほど遅れていることに関しては、余裕ができた分、メンターと学生の間でのやりとりが十分に実施でき、より早い段階で成果の可否が明らかになってきたという結果ではないかと見ているようだ。
Google Summer of Codeは実際に開発を行う学生以外に、学生を直接サポートし支援する指導役にあたる立場のメンターと呼ばれる担当者、メンターが所属する後方支援団体やプロジェクトの3主体の参加になる。集められた評価結果はメンターによる評価の結果だ。
メンターからゴーサインをもらった学生は電子メール、チャット、IRC、音声などで週に何度もメンターと連絡と取り合っていることが多かったようだ。頻繁に連絡をとることでメンターは学生の進捗を細かく把握することができ、適切なアドバイスを与えることができたというわけだ。またプログラムタイムラインにゆとりを持たせたことで学生は多くの時間を調査に当てることができ、結果として開発に対してもプロジェクトのやりとりに対してもよい結果をもたらしたとされている。また多くの学生が、自分が見積もった開発期間が短かったことを痛感しているという。多くの時間をSummer of Code 2007に費やすことになったようだ。
Summer of CodeはFLOSSへの参加を促すために2005年からGoogleが開催しているプロジェクトだが、同結果から重要な開発結果が出てくることも多くFLOSSプロジェクト全体としても重要な取り組みと認識されるようになっている。2007年で3度目になる同取り組みは、FLOSSプロジェクト成功のパターンを分析するうえでも重要はテストベッドになっているといえそうだ。