セキュリティ大手トレンドマイクロの米国法人Trend Microは30日(米国時間)、セキュリティアプリケーションをオンデマンドで配信するプラットフォーム「SecureCloud」を発表、スパム対策ソフトなどのアプリケーションの提供を開始した。
SecureCloudは、トレンドマイクロのSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)プラットフォームで、顧客は同社のセキュリティ技術をインストールすることなく、インターネット経由で利用できる。大企業から中小規模企業までのあらゆる企業を対象とするが、トレンドマイクロによると、中でも各種ポイントソリューションを単一のWebコンソールで管理したいという中小規模企業のニーズに応える、としている。再販事業者やパートナー企業用の遠隔管理機能も提供する。
SecureCloudは、単一の管理コンソールで管理できるセキュリティポリシー、電子メール/「Webからの脅威」の保護、ゲートウェイからデスクトップまで顧客のインフラ全体にセキュリティを配信するサービス、の3つの要素で構成される。
当初、SecureCloudで提供するのは、スパム対策「Email Reputation Services」、電子メールセキュリティのホスティングサービス「InterScan Messaging Hosted Security」、ボットネット認証サービス「Botnet Identification Service」の3種。
Email Reputation Servicesは、スパム活動に基づく電子メール評価データベースを利用したスパム対策サービス。特定のISPや国にルールを適用するなど、自社のポリシーに基づいて強度を調整できる。
InterScan Messaging Hosted Securityは、ウイルス、スパム、マルウェア、フィッシングなど電子メール経由で拡散する脅威からシステムを保護するホスティングサービス。合理的に設定・管理できるインタフェースを特徴とする。
Botnet Identification Serviceはボットネットによる脅威から保護するISP向けサービス。ゾンビPCのネットワークを運営する制御センターを識別するもので、ISPはこれを利用することで、ゾンビPCと制御センター間のやり取りを遮断できる。
料金は、Email Reputation Servicesが6.8ドル/ユーザー(250ユーザーの場合)~、InterScan Hosted Messaging Security Advancedは28.5ドル/ユーザー(250ユーザーの場合)~、Botnet Identification Serviceは0.09ドル/ユーザー(50万ユーザーの場合)~。InterScan Hosted Messaging Security Advancedは当初、北米のみでの提供となる。