大手通信機器ベンダーのスウェーデンEricssonは、2007年第2四半期(4-6月期)の業績報告書を発表した。同期、売上高は前年同期比8%増の476億スウェーデンクローネ(SEK)、純利益は同12%増の64億SEKとなった。地域別ではアジア地域が好調で、事業別ではサービス分野が順調に推移した。
同社の第2四半期の売上高は、前年同期比8%増の476億SEK(約8,667億円)となった。純利益は64億SEK(約1,165億円)で、前年同期から12%増えた。1株あたり利益は0.4SEKで前年同期比11%増となった。営業利益は前年同期比12%増の93億SEK(約1,693億円)で、営業利益率は19.4%だった。
ネットワーク、サービス、マルチメディアの3分野それぞれ売上高を伸ばした。ネットワークは337億SEKで、前年同期から7%増えた。特にネットワークロールアウトは前年同期比26%増で伸びた。サービスでは、管理サービスが前年同期から21%増えるなど、11%増の103億SEKとなった。新規分野であるマルチメディアは同6%増の36億SEKだった。
ネットワークでは、モバイル分野が特に好調で、前年同期比6%増で成長した。GSM需要が引き続き好調で、同期、100万台目となるGSM基地局を納入したという。同社では、GSM/WCDMA分野で40%以上のシェアを持つとしている。固定分野では、買収したRedbackの統合作業を進めており、合体した営業組織が複数の新規契約を獲得しているという。WCDMAのほとんどが高速モバイル通信技術のHSPA対応で、モバイル、固定ともに、ブロードバンド技術が成長分野としている。
サービスは市場の成長率を上回る速度で成長しており、現地通貨に換算すると売上高の増加率は前年同期比14%に増えるという。システム統合やネットワーク設計は減速傾向にあり、管理サービスが好調だった。現在、同社は自社管理サービスを通じて1億3,500万人のユーザーにサービスを提供しているという。
マルチメディアは、Tandberg Televisionを差し引いた場合、前期(2007年第1四半期)の売上高から減収となるという。この分野では同期、IPメッセージング技術ベンダーのスウェーデンMobeonなど2社を買収した。
地域別にみると、アジア太平洋が好調で、前年同期から32%増となった。欧州、中東などは前年と変わらずだったが、北米は前年同期比12%減となった。アジア太平洋では、中国移動との契約拡大など、中国、インド、バングラデシュで事業を拡大したと報告している。