富士ゼロックスは23日、2006年度資源循環システム(商品リサイクル活動)において、資源循環型カラーデジタル複合機「DocuCentre C2100」の生産が拡大、同年度において1万台以上の生産を行ったと発表した。

複写機市場では近年、モノクロからカラーへと急激に変化。現在では、使用済みで回収される部品も、カラー機のものがほとんどだという。同社では、1997年より市場の動向を先取りし、従来のモノクロ機に加えて、カラー機でも資源循環型商品の生産を開始。その結果、資源循環型カラーデジタル複合機で、60%以上の部品リユース率を誇る新商品「DocuCentre C2100」の生産が拡大したという。

同社の行っている資源循環システムとは、最終的に「廃棄ゼロ」を実現するシステムとされ、「使用済み商品は、廃棄物ではなく貴重な資源」という考え方を根底に置いたもの。具体的には下記の3つに基づく商品リサイクル活動のことを指す。

  • 使用済み商品を徹底的に資源として利用する「クローズド・ループ・システム」
  • 上流工程において、部品の再使用を前提とした商品作りを目指す「インバース・マニュファクチャリング(逆製造)」
  • 下流工程において、再使用できない部品を分別/資源化し、徹底的に活用する「ゼロ・エミッション」

同社はこれらの活動の結果、部品リユースによって、CO2排出抑制量が15,500t-CO2※を達成。同時に、2006年度の資源循環システムの環境会計における黒字が3億8,000万円(前年度比3倍)を達成したとしている。

※t-CO2とは、さまざまな温室効果ガス(CO2、メタン、一酸化二窒素など)をCO2に換算し、t(トン)単位で表示した値。