ルネサス テクノロジは17日、動画像圧縮規格であるH.264のハイプロファイルに対応したハードウェアCODEC IPを開発したと発表した。携帯機器向け半導体製品での利用を想定している。
本IPは、水平1920画素×垂直1080ラインのフルHD画面に対応している。動作周波数は162MHz、ビットレートは最大で40Mbps。毎秒30フレームを処理できる。
本IPは動作周波数を抑えるため、処理並列度を最適化している。また、エンコードおよびデコードにおいて共通する処理については回路の共有化を図り、回路規模を抑えた。そのほか、処理によって動作が不要となる回路ブロックにはクロック供給を停止するなど、低消費電力を図っている。
また、独自の画質制御アルゴリズムにより、シーンに応じて符号化方法を選択したり、視覚特性が敏感な領域に対して符号量を優先的に割り当てるといった処理を行い、高画質化を実現している。
本IPを用いたLSIは、本年(2007年)第4四半期に発表される予定。なお、本IPの符号化処理や画像データ処理の回路の一部は、日立製作所と共同で開発した。