米IBMは7月16日(現地時間)、加DataMirrorの買収で合意したと発表した。DataMirror株1つあたり27カナダドルをキャッシュで支払い、買収総額は1億7000万カナダドル(約1億6000万米ドル)になる。

DataMirrorは「Real-Time Data Integration/Protection」と呼ばれるソリューションを持ち、複数のソースから成る情報データをリアルタイムで、さらに24時間365日稼働のダウンタイムなしでの各アプリケーションへの伝達を可能にする。主にミッションクリティカルな用途を想定し、商品の流れを24時間監視する小売業や流通業など、リアルタイムでのデータ遷移を追跡する用途で力を発揮する。

DataMirrorの技術は、データの追加や更新といった状態を常に把握し、そのデータをソースとするアプリケーションに素早く伝えることで、リアルタイムでデータの変化を追跡できるようにする。これを例えばデータウェアハウスに適用することでリアルタイムでのデータ解析が可能になり、ビジネスにおける意志決定の迅速化やアラートの発生など、蓄積したデータのより戦略的な活用を実現できる。IBMではDataMirrorの技術を同社のミドルウェア技術と組み合わせることで製品間の連携を高め、より幅広いプラットフォームでのDataMirror技術のサポートを実現するのが狙い。DataMirror買収は2007年第3四半期にも完了する見込みだ。買収後はIBMの情報管理ソフトウェア部門へと組み込まれる。