BMCソフトウェアは7月9日、ITコンポーネントの自動検出およびそのコンポーネント間の関連付けを行なう"BMC Topology Discovery"(TD)と、ビジネスの観点からイベント発生時の影響度と緊急度を示し、イベントの優先付けインシデント管理を行なう"BMC Service Impact Manager"(SIM)の2製品を発表、7月10日より出荷する。
同社は「ビジネス・サービス・マネジメント」(BSM)のコンセプトに基づき、ビジネスとITインフラの連携を可視化し、顧客企業の企業価値を増大するソリューションを提供しているという。BSMとは、「企業活動からITサービス、さらにはITインフラに渡るまでを連携、統合した真のエンタープライズ・マネジメント・ソリューションで、ITILのメソッドを取り入れたビジネス・コンセプト」だと説明される。ビジネス上の優先度に基づくIT管理を実現し、ビジネス・サービスをITインフラやアプリケーション、サービス管理ソリューションといったITコンポーネントと直接結びつけることで、ITをビジネスの目標に同期させ、顧客企業のROIを向上させる。
TDは、エージェントレス型のディスカバリ・ソリューションで、企業内にあるITインフラの構成要素を、物理資産(サーバ、スイッチ、ルータ、ハブなど)、論理資産(システム、アプリケーション・サービスなど)、ネットワークならびにソフトウェア構成、ユーザーおよび識別情報や依存関係を判別し、トポロジーを自動作成する。また、IT構成の全情報を格納するCMDB(構成管理データベース)と連携し、これらの情報をSIMに渡す役割も担う。
SIMはIT部門のテクニカル・オペレーション・マネージャ(TOM)ならびにCIO、情報システム子会社のCEOといった経営層やIT管理職、またはサービスデスク担当者を対象とした、リアルタイムなサービス・インパクト管理ソリューション。あるITコンポーネントにトラブルが生じた場合、そのコンポーネントとビジネスの関連性を構成ツリーとして表示することで、原因を即座に突き止める。従来の監視ツールと異なり、SIMではシステム構成とITイベントの関連付けを行ない、ITイベントに関連するビジネス・インパクトの影響度と緊急度を把握できる。ビジネスの観点からインシデント管理を行なうためのTicketを自動的に発行することも可能。イベントの発生順に対応するのではなく、ビジネス上最も緊急度の高い問題に最初に集中できるようになり、システムに障害が起こった場合でも優先順位の高いものから先に原因追跡や復旧にあたることができる。
稼働環境は、TDがWindows 2000 Server/Windows Server 2003 Standard Editionと、Oracle Database 9i/10g、MS SQL Server 2000/2005。SIMが、Windows XP/2000/2003 Server、Red Hat Linux Advanced Server 4.0、AIX 5.2/5.3、HP-UX 11.11、Solaris 9/10。
価格は、SIMが最少構成で1,534万円から。TDは、検出対象のサーバごとに3万5,400円。