Microsoftは5日(米国時間)、6月29日に16年ぶりの改訂版が公開されたフリーソフトウェアライセンス「GNU General Public License Version 3」(GPLv3)について、GPLv3に影響されないという同社の立場を宣言した。
「Microsoft Statement About GPLv3」と題された文書の冒頭では、MicrosoftはGPLv3に影響されない立場であることを明確にするとともに、Novellなど数社との提携によりGPLv3に関連する法的義務を負うとする団体に対し、GPLv3による影響を受けることは誤った解釈であるとしている。
文書では、Novellとの協力関係のもとNovellサポートサービス証明書を発行していることが、MicrosoftがGPLv3を容認した証だとする一部の主張について触れ、法にもとづいた契約行為や知的財産権の根拠があるわけではない、と主張している。また、サポートサービス証明書の発行などNovellとの協力関係があるにせよ、たとえNovellが今後ライセンスにGPLv3を選択したとしても、MicrosoftはGPLのライセンスを必要とはしない、としている。
MicrosoftはNovellサポートサービス証明書について、疑いや法的議論を回避するために、ライセンスにGPLv3を適用するコードのサポートやアップデートを行わない旨の決定を下したことも明らかにしている。
一方、Microsoftとの提携関係にあるNovellは、同社公式ブログ上で、SUSE Linux Enterpriseなどの製品をGPLv2およびGPLv3のもとリリースを続ける方針を再確認した。同社の見解によれば、GPLv3はMicrosoftとの協力関係が継続可能であり、今後もLinuxマーケットにおける顧客のニーズを満たしていける、としている。