SAPジャパン、IBMビジネスコンサルティング サービス(IBCS)と日本IBMは7月4日、SOA分野でのサポートなど、協業をさらに強化していくことで合意したことを発表した。
具体的な協業分野は以下の通り。
1. IBCSバリュー・デリバリー・センター(VDC)内にSAP専門営業チームを設立
IBCSが2005年7月に設立した、SAP製品を中核として経営戦略の策定からシステムの導入・運用管理までを包括的に支援する施設であるVDCに、新たにSAPプロジェクト提案を専門に行なうコンサルタント約20名から成る営業チームを組織化した。コンサルタントがSAPと共同で、専門営業としてプリセールス活動に参加する。VDCでは、マーケティング/プリセールスからコンサルティング、導入、運用管理までを一貫して提供していく。
2. イノベーション・ラボ(仮称)の新設
イノベーション・ラボを立ち上げ、SOAをはじめとするさまざまな最新技術の適用の検証やデモンストレーションを行なう。また、3社が共同して提供するサービス「イノベーション・ラボ for エンタープライズSOA」では、SAP NetWeaverを活用したエンタープライズSOAを推進する共同チームを立ち上げ、エンタープライズSOAの検証、テスト、デモを行なうほか、エンタープライズSOAの導入に関し、数日間のクイック・アセスメント・サービスや数ケ月規模のパイロット・プロジェクト支援サービスを提供する。
3. SAP/IBMパートナー施策の強化
SAP/IBMの既存/新規パートナー向けのビジネスの強化を目的に、以下の取り組みを開始する。
SAPシステム環境分析ツール「IBM Insight for SAP ERP」の国内展開を開始
現状のSAPシステム環境を分析するIBMのツールである「IBM Insight for SAP ERP」の国内での本格展開を開始する。このツールを利用することで、システム診断の一連作業である (1)データ収集の対象となるシステムの範囲の設定、(2) データ収集のための機器設置、(3) データ収集、(4) 機器の回収、(5) データ分析、(6) 分析結果の報告、に要する期間をこれまでの2~3週間から最短で1週間程度に短縮できるという。
SAPおよびIBMパートナーのスキル育成を目的とした新施策
「SAP ERPワークショップ」: 運用管理ソフトウェアである「Tivoli」や「DB2」の知識のあるIBMパートナーを対象に、SAP ERPに関する無償のワークショップを開始する。第1回は8月上旬にIBMオフィスにて開催。以降は9月より月1回開催する予定。
「DB2ワークショップ」: SAPに最適化されたDB2の新機能、SAP-DB2運用管理、SAP-DB2簡単システム複製ソリューションの概要に関する、無償のワークショップを開始する。第1回は7月中旬に東京・大阪のSAPジャパンオフィスにて開催。以降は、東京のSAPジャパンオフィス内にて月1回程度開催する予定。
「SAP DB2ヘルプデスク」の開設: DB2の機能やシステム構成に関する問い合わせに対応する、SAPパートナー専用のヘルプデスクとして「SAP DB2ヘルプデスク」を日本IBM内に開設し、5名体制で活動を開始する。