米Yahoo!は7月2日 (現地時間)、新しい広告プラットフォーム「Yahoo! SmartAds」を発表した。同社のコンシューマ分析、メディア能力、広告配信技術の組み合わせにより、マーケティング担当者がターゲットとするWebユーザーに対して、カスタマイズした広告を的確かつ効率的に提供できるという。

Yahoo! SmartAdsは、Webユーザーの分類やふるまい、地理的な情報を考慮したターゲット広告を提供する。たとえばYahoo! Weatherでサンフランシスコをデフォルト設定にしているWebユーザーがYahoo! Autoでハイブリッド車を調べている場合、Yahoo! SmartAdsプラットフォームは主要な自動車メーカーのハイブリッド車をリアルタイムでリストアップし、ユーザーの地域のディーラー情報やリースのレートなどをまとめた広告を表示できる。

SmartAdsテクノロジは、Yahoo!が提供するアートワーク、データベース全体からフィードされる数多くの情報をコンポーネントとして組み合わせたカスタマイズ広告を自動的に生成する。そのバリエーションは「数百または数千に及ぶ」という。カスタマイズ能力はスケーラブルであり、広告主や広告エージェンシーは個々のユーザーからグループ、そしてマスを対象にしたマーケティング戦略を柔軟に実行できる。

「SmartAdsは、カスタマイズしたメッセージを効率的にコンシューマに提供でき、同時に、これまで同様にマスに対してブランドを浸透させることも可能だ。マーケティング担当者がオンライン広告に期待する効果を提供する」とディスプレイ・マーケットプレース担当シニアバイスプレジデントのTodd Teresi氏。Yahoo! FareChaseでのテストでは、同じターゲットにカスタマイズされていない広告を配置した場合との比較で、SmartAdsは2～3倍のクリックスルー・レートを実現したという。

Yahoo!は段階的にSmartAdsの提供を拡大していく計画だ。まずは米国内の同社ネットワーク内でトラベル産業の広告主が利用する。数カ月中に対象産業を拡大し、将来的には幅広いネットワークでSmartAdsが生成する広告を提供できるようにする。