The Eclipse Foundationは6月29日(カナダ時間)、Eclipse IDEの次期メジャーリリースとなる「Eclipse 3.3 - Eclipse Europa」を公開した。EclipseはJavaやC/C++を使って開発された統合開発環境。各種プラグインを導入することにより、多くのプログラミング言語の開発環境やアプリケーションプラットフォームとして振る舞うことができる。
Eclipse 3.3(以下、Eclipse Europa)はメジャーバージョンアップに位置づけられるリリース。ちょうど1年前になる2006年6月30日(カナダ時間)には、1つ前のメジャーバージョンである「Eclipse 2.2 - Eclipse Callisto」がリリースされているが、Eclipse EuropaはEclipse Callisto以来のメジャーリリースにあたる成果物だ。
Eclipse Callistoではプラグイン間のバージョン不整合といった問題を解決するためにBIRT、CDT、DTP、EMF、GEF、GMF、TPTP、WTP、VE、Eclipse Platformといった10のプラグインを同梱していた。Eclipse EuropaではEclipse Callistoの方法を踏襲し、さらに数をふやして21のプラグイン(AJDT、BIRT、Buckminster、CDT、DLTK、DSDP DD、DSDP TM、DTP、ECF、Dash、EMF、EMF-QTV、M2T(JET)、GEF、GMF、MDT、Mylyn、STP、TPTP、WTP、Eclipse Platform)が同梱されている。
ソースコードの総数もEclipse Callistoと比較して700万行から1700万行へと増加している。SOA開発のサポートやサーバアプリケーション開発のための新しいランタイムテクノロジが導入されているほか、組み込み開発への対応、Rubyサポートの追加などが実施されている。最近の趨勢を反映しつつ、サーバアプリケーション開発から組み込み開発まで幅広く対応した形になった。
Eclipse Callistoを採用しているデベロッパはEclipse Europaへの移行を検討されたい。プラグインのバージョンアップや機能追加を加味すると十分移行に値するリリースといえそうだ。