半導体ベンダである米LSIは27日(現地時間)、同社のコンシューマ製品向け半導体製品部門を米Magnum Semiconductorに売却することを明らかにした。売却額は非公開である。また、これと合わせて非生産部門の従業員の約13%にあたる900人を削減するというリストラも発表した。

今回発表された売却によりMagnum Semiconductorは、LSIがこれまで手掛けてきた「DoMiNo」、「Domino[X]」、「Zevio」といった各アーキテクチャや半導体製品、IPコアなどを取得することになる。さらにMagnum Semiconductorは、これらに関わるLSIの従業員の相当数を採用するという。一方、LSIでは今後、ストレージ、ネットワーキング、モバイルの3つの分野に注力していく。本売却手続きは、今年(2007年)の第3四半期中に完了する予定である。

またLSIでは、2007年第2四半期(2007年6月30日期)の業績予想を下方修正し、6億5,000万~6億7,000万ドルとしている。

LSIは、今年4月2日に米LSI Logicと米Agere Systemsの合併により設立した企業で、世界20カ国以上に拠点を設けている。合併時の発表によれば、両社の昨年の売り上げは合計で35.2億ドル。総従業員数は約9,100人で、そのうち技術者は約4,300人である。日本国内では現在、旧LSI Logicの日本法人であるLSIロジックと、旧Agere Systemsの日本法人であるLSIジャパン(旧アギア・システムズ)の2社が協業する形をとっており、年内にも合併に関する手続きを完了させたいとしている。

今回の売却およびリストラは、日本を含む世界各国のすべての拠点を対象としている。まだ具体的な内容については決定されていないが、日本における拠点でも何らかの影響があると予測される。