独Infineon Technologies(以下Infineon)は、米Texas Instruments(TI)のDSL接続を利用するネットワーク機器(DSL CPE)部門を買収すると発表した。本年(2007年)夏までに買収手続きを完了する予定。この買収により、Infineonは通信向け半導体製品のラインナップを拡充する。

Infineonでは、買収後もTIの製品ラインナップを継承し、既存顧客向けのサポートを継続していく。また、今回の買収で得られる技術を活用した製品開発も行っていく。

Infineonは、1999年に独Siemensから独立した欧州の大手半導体ベンダで、自動車や産業、通信、セキュリティなど、さまざまな分野に向けた半導体製品を扱っている。日本では、ICカードに使われているセキュリティICで高いシェアを誇る。またインターネット通信用の製品として、家庭用端末装置から基地局までの幅広い半導体製品を揃えている。

TIは音声や動画、通信などのデジタル信号処理を行う半導体製品であるDSPやアナログICなどを扱う米国の大手半導体ベンダである。同社のDSL CPE部門ではInfineonと同様、スイッチやルータなどといったインターネット通信用の製品として、家庭用端末装置から基幹システムまでの半導体製品を扱っている。