米Oracleは6月25日(現地時間)、中小企業(SMB)向けのBIスイート製品「Oracle Business Intelligence Standard Edition(SE) One」を発表した。データベースからBIに必要な各種機能がチューニング済みで、ワンパッケージになった点が特徴。単体のサーバ上で動作する。5~50ユーザーの企業が対象で、1ユーザーあたり1000ドルのライセンス料がかかる。50ユーザーを超えた企業に対して、上位バージョンであるOracle Business Intelligence Suite EEへのアップグレードパスが用意されており、蓄積したデータをそのまま移管できる。
これまで主に大企業向けが中心だったBIは、BI機能を標準でサポートしたMicrosoft SQL Server 2005がリリースされるなど、中小企業にとっても身近なものとなりつつある。今回のOracle Business Intelligence SE Oneは、大企業向け上位版と同等のコンポーネントを備えつつ、あらかじめ基本設定が行われていたり、インストールが容易になっているなど、中小企業向けのカスタマイズが行われている。
基本機能としては、ダッシュボード、レポーティング、アドホックなクエリー/解析、ETL(Extract、Transform and Load)などを備える。機能の利用にあたっては特別なコーディング作業は必要なく、レポート等のフォーマットはMicrosoft WordやAdobe Acrobatなどのツールと同等のUIで定義できる。データを"ふかん"するダッシュボードもドラッグ&ドロップ可能なWeb UIを搭載し、データ解析もクリック動作で行えるなど、より使いやすいものを目指して構築されている。また前述のように、ここで蓄積されたデータや解析結果はそのまま上位版のBusiness Intelligence EEへと引き継ぐことが可能。
Business Intelligence SE Oneに含まれるコンポーネント一覧は下記のとおり。
- Oracle Business Intelligence Publisher
- Oracle Business Intelligence Answers
- Oracle Business Intelligence Interactive Dashboards
- Oracle Business Intelligence Server
- Oracle Database 10g Standard Edition One
- Oracle Warehouse Builder 10g