沖電気工業は、16ビットのオーディオCODEC「ML2612」ファミリを発表した。パッケージには、外形寸法が2.0×2.5mmと小型であるW-CSP(Wafer level Chip Size Package) を採用。同社によると、これは世界最小サイズだという。デジタルカメラなどのポータブル機器での需要を見込んでいる。
16ビットのオーディオCODEC「ML2612」ファミリ |
本ファミリは、マイクアンプ、A-Dコンバータ(S/N比は90dB)、D-Aコンバータ(S/N比は95dB)、スピーカアンプ(出力は420W、インピーダンスは8Ω)などを内蔵している。また、録音時のノイズ除去や、再生時の音質補正などに利用できる5バンドのプログラマブルフィルタを搭載。そのほか、シリアルオーディオインタフェースやボリュームコントロール機能、ライン入力ミキシング機能などを備えている。
サンプリング周波数は8kHz、11.025kHz、12kHz、16kHz、22.05kHz、24kHz、32kHz、44.1kHz、48kHz。クロック周波数は256fs、512fs、1024fsである。電源電圧は、I/O部およびスピーカアンプ部(HVDD)が2.7~3.6V、そのほか(LVDD)は1.65~2.75V。
本ファミリの製品ラインナップとして、アナログのマイクインタフェースを備えている「ML2614HB」とデジタルのマイクインタフェースを備えている「ML2616HB」を用意している。また、パッケージに24ピンのQFN(外形寸法は4×4mm)を用いており、マイクインタフェースをアナログまたはデジタルから選択できる「ML2612GD」も揃えている。
ML2612GDおよびML2614HBについては、すでにサンプル出荷を開始している。量産出荷は本年(2007年)9月を予定している。またML2616HBについては、本年12月よりサンプル出荷を開始する。サンプル価格は500円(税別)。