日本ヒューレット・パッカード(以下HP)とSAPジャパンは19日、ユーザーの迅速な意思決定を支援するBI(Business Intelligence)の検索・分析スピードを高速化する、「SAP NetWeaver BI Accelerator powered by HP」(以下BI Accelerator)を発売した。20日からHPにより出荷が開始される。

BI Acceleratorは、HPのブレードサーバ「HP ProLiant BL460c」、SANストレージ「HP StorageWorks 4000 Enterprise Virtual Array」をプラットフォームとし、BIの処理速度を高速化する「SAP NetWeaver BI Accelerator」(以下SAP NetWeaver BI)をインストールして設定を最適化したアプライアンス製品。

すでにSAP NetWeaver BIを導入しているユーザーでは、BI Acceleratorの導入によって20~200倍程度の処理速度向上を実現できるという。アプライアンス化により、ハードウェア資源や運用管理のコストの削減も可能で、新規導入ユーザーにとっても導入期間の短縮というメリットが期待できる。

システム構成はユーザーのシステム要件によって異なるため、価格は個別見積もりとなる。なお、BI Acceleratorの導入には別途SAPライセンスが必要。

さらに、HPはBI Accelerator導入を検討するユーザー向けに、デモと検証環境の無償提供を開始。デモ、検証環境は東京・大手町にあるSAPコンピテンスセンター内に構築され、大量のユーザー・データの持込や検証にも対応する。この環境を利用して、実際にSAP NetWeaver BI Accelerator導入前の段階で分析や調整を行なうことができるほか、BI Accelerator導入時に必要となる設定方法の習得も可能となる。

BI Acceleratorの導入には最新のSAP NetWeaver BIへのアップグレードが必要になることから、SAPジャパンでは、BIアップグレードを支援するためのサービスの提供も開始する。アップグレードに必要な工数やコストを算出する診断サービスを130万円~150万円で、BIシステムのオブジェクト修正作業やテクニカルアップグレードを1500万円から提供する。