ITコンサルティグ企業のノークリサーチは18日、2007年1月~5月にかけて実施した、中小・中堅企業のサーバ・クライアントPC管理に関する実態調査の結果を公表した。調査対象企業の約6割が「サーバの統合・集約化を考えている」と回答したほか、IT担当者の約8割が「クライアントPC管理に問題を抱えている」と回答するなど、中小・中堅企業のサーバ・クライアントPC管理に多くの課題があることが浮き彫りになった。
同調査は、全国の年商5億円以上500億円未満の民間企業を対象に郵送アンケートで行い、有効回答数は1,140社だった。アンケート結果を基に、中堅・中小企業におけるサーバ統合とクライアントPCの管理、導入済みのサーバにおける設置環境などについて分析した。
サーバ統合の実態については、調査対象企業の約6割が「サーバの統合・集約化を考えている」「サーバの統合により、運行工数の軽減を期待している」と回答。また、55.6%の企業が「サーバ統合はタワー型からラック型への移行を考えている」と答え、多くの中小・中堅企業がサーバの統合・集約化に前向きであることが判明した。
クライアントPC管理の実態については、IT担当者の84.3%が「クライアントPC管理に問題を抱えている」と答えたものの、61.5%が「シンクライアントシステムの導入予定はない」と回答。同システムの認知度は比較的高いものの、多くの企業が導入には慎重な考えであることが分かった。
また、オフィス内のサーバ設置場所・動作音・省電力については、年商10億円未満の企業の7割以上が「サーバをオフィス内においている」、6割強が「サーバ設置場所に問題を抱えている」ことが分かった。また、6割以上の企業が「サーバの消費電力が気になる」、約4割が「動作音が気になる」と回答。環境意識の高まりや静かなオフィス環境を望んでいることが浮き彫りになった。
ノークリサーチは調査結果全体について、「中堅・中小企業はサーバ管理において、運用管理や物理的な面から課題を多く抱え、その解決策としてサーバ統合の必要性を感じている事が明らかになった」としている。