日本ヒューレット・パッカード(以下HP)は15日、仮想化技術を利用して企業のシステム開発や保守を低コストで効率的に行えるようにしたパッケージ製品「HP VM開発・保守きっと楽々君」(以下楽々君)の提供を開始すると発表した。同技術を利用することで、複数の開発者が同時に作業を行えるようになるほか、それぞれの環境に合わせたソフトウェアのアップデートやパッチの適用が可能となり保守効率が向上、開発機の台数削減や管理の効率化が実現できるという。
企業におけるシステム開発の現場では、各工程ごとに異なる開発機が用意されるわけでなく、複数の工程で共有されるのが一般的だ。また、障害発生時の解析作業やパッチ・アップデータの検証を行う際にも、同一の開発機が利用されることが多い。そのような環境では、開発機の利用時間の調整に手間がかかったり、OSやアプリケーションのパッチ適用・アップデートを行う際に他の工程への考慮が必要になったりすることがある。
HPではこうした課題を解決するため、同社の仮想化技術である「HP Virtual Server Environment」を利用したサーバー、基本ソフト、仮想化ミドルウェア、保守サービスをパッケージ化した「楽々君」を販売。同サービスを利用することで、複数の技術者が同時に作業することが可能となるほか、それぞれの環境に合わせたソフトウェアのアップデート、パッチの適用が可能となり、保守作業の効率化が図れる。したがって、開発機の台数や開発工数を抑えることでき、大幅なコスト削減が見込まれる。
なお、HPでは、「楽々君 rx3600」と「同 rx6600」の2バージョンを用意。rx3600は4ゲストOSまで同時利用可能で、5年リース契約の月額リース料は25万8216円~。rx6600は、8ゲストOSまで同時利用可能で、5年リース契約の月額リース料49万5705円~となっている。いずれも、HPフィナンシャルサービスの"支払い遅延プログラム"を介したリース契約のもとで提供され、導入後3ヶ月のリース料は発生しないという。