宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業(MHI)は13日、月周回衛星「SELENE」を搭載するH-IIAロケット13号機(H-IIA・F13)を、8月16日に打上げると発表した。同ロケットの打上げは、2月24日の12号機以来、およそ6カ月ぶり。なおSELENEは一般公募により、「かぐや」という愛称がすでに決定されている。
月周回衛星「かぐや」(SELENE)は、月の起源と進化を探ることを目的としたJAXAの探査機。大きさは4.8×2.1×2.1m、打上げ時質量は3,020kgで、搭載する観測機器は15種類。「アポロ計画以来、最も高性能な月探査機」(JAXA)となっており、約1年に渡って月の全域を調査する。ハイビジョンカメラによる鮮明な映像も注目の1つだ。
打上げ時刻は、8月16日午前9時30分48秒(日本標準時)。予備期間として、8月17日~同23日と9月13日~同21日が設定されている。打上げ場所は、種子島宇宙センターの大型ロケット発射場。今回の打上げには、固体ロケットブースタ(SRB-A)と固体補助ロケット(SSB)が2本ずつ付く「H2A2022」型が使用される。
なお今回から、ロケットの打上げはMHIが提供する打上げ輸送サービスにより実施され、JAXAは安全監理と追跡管制に係る業務のみを担当する。