米DSL Forumは、世界のDSLブロードバンドサービス利用者数に関する最新調査レポートを発表した。中国北京で開かれた「Broadband World Forum Asia」において、正式な報告が行われている。

同レポートは、英調査会社のPoint Topicが実施した、2007年5月時点での世界各国のDSLサービス加入者数予測データなどの集計調査に基づいている。調査結果によれば、世界のDSLサービス利用回線数は、前年比29%増の増加率で伸び続けており、今回初めて2億を突破。FTTHやCATV接続などを含む、ブロードバンドサービス全体の回線数は3億を超えるものの、その65%以上はDSL接続回線で占められているという。

世界のDSLサービス加入者数推移

2億を超えた世界のDSLサービス加入者数のうち、利用回線数の国別ランキングでトップを独走しているのは、約4,340万回線を記録した中国。2003年末の同調査で、ブロードバンド大国の韓国を抜く初のトップに立った中国は、その後も急速な成長を続け、いまやランキング2位の米国(約2,751万回線)の1.5倍以上に達している。DSL Forum COO(最高執行責任者)のRobin Mersh氏は、現在中国でIPTVのようなブロードバンドサービスが人気を博しつつあり、今後もDSLサービス加入者の大幅な増加傾向が見込まれるとしている。

世界国別DSLサービス利用回線数トップ10

なお、国別のDSLサービス利用回線数は、3位以下にドイツ、フランス、日本、英国、イタリア、スペイン、韓国の順に続いているものの、近年最も大きく伸びてきているのはアジア地域の各国であるという。