米Ask.comは6月5日(現地時間)、検索サービスに新しいアルゴリズムを導入し、同時にサイトのデザインを一新した。同社は新バージョンを「Ask3D」と呼んでおり、検索の目的に応じた結果ページを提供できるとアピールしている。

「新しいAsk.comは検索体験を再定義するサービスだ」とAsk.com CEOのJim Lanzone氏。「オンラインの調べ物では平均4回のクエリが入力されている。これは検索エンジンが終わりのないリンクのリストを提示するためで、クエリ入力を続けて絞り込まないと求める情報にたどり着けないからだ」と指摘する。Ask3Dでは、幅広いコンテンツから選んだ関連性の高い情報を分かりやすく提示し、シンプル操作とカスタマイズ機能の組み合わせで、ユーザーをクエリ入力の繰り返しから開放するという。

検索画面はシンプル。スキンでカスタマイズ可能だ

Ask3Dは「同じ検索は2つとなく、すべての検索結果は異なる」という考えから開発された。同じ検索クエリでも時間やロケーションが異なれば、最適な結果は同じではない……という訳だ。その土台となっているのが「Morph」というコンテンツマッチングとランキングの新アルゴリズムだ。ソースにおける関連性だけではなく、同じクエリを入力した過去のAsk.comユーザーのふるまいを含めてランク付けし、さらに場所やタイミングなども考慮して、Webページ/ ビデオ/ 音楽/ ニュースなどから結果ページを構成する。Ask.comの特徴であるExpertRankアルゴリズム (Webコミュニティの信頼できる情報を特定して関連性の判断の参考にする)と連携して動作するようにデザインされている。

検索結果ページは、3パネルデザインになっている。左側が検索をコントロールする「Query Expression」。絞り込みや拡大、関連検索などを行える。真ん中が検索結果が表示される「Results」。"Binoculars"という機能を備えており、双眼鏡のアイコンにカーソルをあわせると、リンク先のサムネイルがバルーン表示され、リンク先を開く前にポップアップの数やFLASH使用などを確認できる。右側は検索内容に応じて、画像、ビデオ、ニュース、ブログ情報、天気や株価など様々な情報が表示される「Content」だ。ビデオやオーディオはリンク先を開かなくても、Ask.comの検索結果ページでプレビューを確認できる。

3つのパネルで構成される結果ページ。検索クエリに対する様々なタイプの検索結果が1つのぺージにまとめられている

双眼鏡のアイコンにカーソルをあわせると、リンク先のプレビューがバルーン表示される

同じ検索クエリでも、Ask3Dでは他の検索サービスとは異なるユニークな結果ページが表示される。たとえばユーザーがロケーションを登録した上で特定のミュージシャンの名前を検索すると、その地域で行われるライブの予定を優先的に知らせてくれる。カスタマイズされた結果が本当にユーザーが求める情報と合致すれば、Ask3Dは便利なサービスである。