米Yahoo!は4日(現地時間)、検索広告プラットフォーム「Panama」のAPIをサードパーティーに公開すると発表した。「Panama」は、2006年秋に同社が導入した新検索広告プラットフォーム。入札価格に応じて広告が表示されるのではなく、ユーザーが求めている情報に近い広告が表示されるようになる仕組みを採用している。
今回公開された「Yahoo Search Marketing Commercial API Program」により、広告主や開発者、広告代理店や技術プロバイダーといった商業パートナー企業は、Panamaへのアクセスが可能になり、それぞれのニーズに応じた検索マーケティングツールやアプリケーションを作成することができる。
同プログラムでは、APIへの無償アクセスのほか、有償のオプションサービスも用意され、段階に応じた3種類のメニューが提供されている。
おもに小規模の広告代理店やIT企業を対象にした「Basic」は、Panamaプラットフォームへのアクセスや、技術サポートが無償で受けられる。また、中規模の広告代理店やテクノロジー企業向けに用意される「Advanced」は、Panamaプラットフォームへのアクセスのほか、アカウント管理の技術サポートや、Yahooのパートナーディレクトリへの掲載が含まれている。
さらに、大手テクノロジー企業や大規模な広告代理店向けに提供される「Elite」では、定期ビジネスレビューやプロダクト会議、ロードマップ調整、共同マーケティング活動を通じた、Panamaプラットフォーム、ならびにリソース、ブランドの活用が可能。同プログラム開始時点では、SearchIgnite、Efficient Frontier、Omniture、The Search Agencyがパートナーになっている。
同社のAdvertiser&Publisher部門のトップ、Susan Decker氏は「Yahoo!はサードパーティーの革新と成功のために開かれている。なぜなら我々は、オンライン広告産業の将来の成長が非常に重要であることをわかっているからだ。我々の技術を無償で公開することは、広告パートナーに対しては明確な投資を行い、開発者にとっては新しい機会を生み出すと同時に、広告と出版というビジネス体系におけるリーディング事業を築き上げるという、我々のビジョンを達成するためのカギとなるステップにもなっているのだ」と、今回のAPI公開について語っている。