「第10回 組込みシステム開発技術展」(ESEC)において、NECはコミュニケーションロボット「キティちゃんロボ」(写真1)や「PaPeRo」(写真2)とともに、その小型版である「PaPeRo-mini」に搭載される小型音声対話モジュール(写真3、4)の展示を行った。なお、PaPeRo-miniは現在開発中である。担当者によると「時期は明確ではないが、3年後くらいには製品化したい」いう。
写真1 NECのブースで展示されたコミュニケーションロボット「キティちゃんロボ」 |
写真2 「PaPeRo」 - 現在、これの小型版となる「PaPeRo-mini」を開発中 |
写真3 NECのブースにて展示されていた「PaPeRo-mini」に搭載される小型音声対話モジュール |
写真4 プロセッサには、ARMコア(現在はARM9コアプロセッサで開発中)を採用。また、OSにはMontaVista Softwareの組み込みLinuxを搭載している |
本音声対話モジュールは、音声認識、音声合成、対話機能などを提供するモジュールである。電子機器に音声インタフェースを提供することを目的に開発され、現在開発中であるPaPeRo-miniのコアモジュールとなる。
PaPeRoは人の顔や音声を認識することができるが、PaPeRo-miniの機能もこれとほぼ同等のものになる予定。ただし、PaPeRo-miniは卓上サイズ(250mm×170mm×179mm)であり、PaPeRoよりも小型になるという。著作権上の問題からデザインも変更になる。また、PaPeRoはIntelのCPUであるPentium Mを搭載し、パーソナルコンピュータに近い構成で設計されているのに対して、PaPeRo-miniはARMコアプロセッサ(現在はARM9コアプロセッサで開発中)を採用する。また、OSにはMontaVista Softwareの組み込みLinuxを搭載する。
同社では、将来的には1対1のコミュニケーションはもちろん、幼稚園の園児に混じってPaPeRoが授業を受けるなど、新しいコミュニケーションロボットとしての役割や、独居老人を見守る機能の実現などを目指して今後も開発を続けていくという。