アフリカなどの途上国において、テレコム技術が経済的、社会的に与える影響は大きく、各国にとってテレコム開発は重要な課題となっている。フィンランドとドイツで5月28日に開幕した国際会議「European-African Telecommunications Roundtable」では、このことが再確認されそうだ。

この会議はICT(情報通信技術)をテーマにさまざまな面から話し合うもの。主催は、英国の連邦国を中心に途上国の通信技術を促進する国際政府組織Commonwealth Telecommunications Organisation(CTO)で、ガーナ、ナイジェリア、南アなどのアフリカ各国の通信担当大臣、およびフィンランドとドイツの政府関係者が出席している。

携帯電話サービス加入者の伸びが目覚しいアフリカでは、携帯電話が経済的、社会的発展に寄与していることが確認されている。会議では、フィンランドのNokia、およびNokia Siemens Networksなどの企業がICT、ICTが与える影響、導入事例などについてプレゼンテーションを行うことになっている。技術的側面のほかにも、規制面に関する課題も議題に挙がる予定という。また、アフリカと欧州の共同ICTプロジェクトなどについても話し合われるようだ。

Nokiaによると、2015年には固定と無線の両方を利用するユーザーは50億人に上る予想で、その多くはアフリカやアジアの途上国の人々になるという。

この会議は、ヘルシンキとボンの2カ所で6月1日まで開催される。