米CompUSAは、中核的な顧客層への対応を強化する方向での事業戦略の転換を発表した。同社の調査では、同社の中核的な顧客層は大きく3種で、「技術オタク(Tech Enthusiasts)」「教育を受けたプロフェッショナル」「中小企業」だという。同社は製品/サービスの品揃えを改め、個人ユーザーと法人ユーザーの間で中途半端な状況に陥っている現状の改善を目指す。成長分野の製品を拡充すると同時に、中核顧客向けにテクニカル/サービスを充実させた新形態の店舗形態の開発も行う。
同社の会長兼CEOのRoman Ross氏は、「CompUSAは中核顧客層により大きな価値を提供するため、製品とサービスの適切な組み合わせを提供する方向に進路を変更する。目標は"すべての人にすべてのものを"ではない。現在の中核顧客層にフォーカスし、われわれが提供できる価値を明確化することだ」とコメントしている。
家電業界での20年以上の経験から、CompUSAは中小企業向けに「完全なテクノロジーソリューション」を提供し、法人ユーザーが求める高品質な製品と高度な技術力を提供できる店舗とすることで市場内での差別化を狙う。
また、中小企業向け商品の拡充を図ると同時に、中小企業向けに特化した品揃えの新形態店舗のテストも開始しているという。このため、同社では従業員に対する高度な技術トレーニングや認定プログラムの提供も計画しているという。さらに、中小企業にとっての"信頼できるる技術情報源"となることを目指し、CompUSAの店舗は店内での無料セミナーや中小企業の経営者や従業員向けのイベントも行なっていく計画。このイベントは情報提供を目的とし、製品販売目的のものにはしないという。
Ross氏は「物理的な店舗を、最新のテクノロジーを知り、学び、経験する場として提供することは、生産性を高め、コストを削減し、リスクを回避したいというわれわれの中核的な顧客の強い要望に応える手段となるものだと確信している」という。
まず、年内の早い時期に、同社はMicrosoftとのパートナーシップに基づく小規模企業向けのテクニカルサービスとして「CompUSA TechPro Business Providers program」を開始する計画だ。このプログラムではCompUSAが自社の顧客とMicrosoftの小企業担当の専門家との間を取り持ち、地元企業向けに完全な技術ソリューションを提供するもの。
また、"技術オタク"やプロフェッショナル向けの施策として、アーリーアダプターを維持した最新のテクノロジー製品や、プロフェッショナル向けのハイエンド製品の拡充を行う計画だ。さらに、この市場に向けた新しいマーケティング施策を店舗およびWebで今年後半から展開する予定。