米Microsoftは今年2007年10月に開催を予定していたソフトウェア開発者会議「PDC 07」の開催延期を発表した。当初、PDCへの招集やイベントの詳細を記していたページには開催延期の経緯が記されており、Windows Server 2008を含む次世代サーバ製品のロードマップ変更がイベントのスケジュール調整につながった可能性がうかがえる。
2年に1回のペースで開催されるPDC(Professional Developer Conference)は、Microsoftの最新戦略やソフトウェア製品を知る上での重要な情報源として開発者や報道関係者らに重視されている。前回のPDC 05が開催されたのが2005年9月で、次のPDCは2007年10月2日から5日までの4日間、米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催される予定だった。だが、Microsoftが更新したPDC 07のサイトには次のようなメッセージが掲載されている。
「PDCは将来のMicrosoftプラットフォームにフォーカスした開発者イベントであり、われわれは重要なプラットフォームのマイルストーンに向けて調整に努めています。(当初開催予定の)今年の秋には、Windows Server 2008、次期SQL Server "Katmai"、次期Visual Studio "Orcas"、そしてSilverlightなどを含む、次のプラットフォームテクノロジが開発者の手元に届き、そしてローンチ間近となります。これらが開発者との関係において、われわれが短期的にフォーカスする取り組みです。PDCについては、プラットフォーム技術の次の波を示すのに最適なタイミングを見極めた上で、本サイトを通じて新たな開催日をお知らせします」
先日WinHECで正式名称が発表された「Windows Server 2008」は現在ベータ3の段階であり、製品版は今年末、あるいは来年初旬にも提供される予定となっている。それ以外のKatmaiやOrcasについても、現在ベータ版の提供が開始されており、Windows Server 2008に続く形で次々とリリースされることになるとみられる。だがこのタイミングでPDCの延期告知が行われたことで、製品のリリーススケジュールが当初より遅れ気味となっているとも考えられる。実際、Windows Server 2008ほか、Windows Server Virtualizationといった製品の担当者が品質優先を理由にリリーススケジュールよりも遅れる可能性を示唆しており、Windows Vista同様に数カ月ほどずれ込む可能性がある。