米IBMとシンガポールChartered Semiconductor、独Infineon Technologies、韓Samsung電子、米Freescale Semiconductorの5社は24日、半導体における32nmバルクCMOSプロセス技術や生産技術、それを支援するプロセスデザインキット(PDK)の開発を共同で行うことに合意したと発表した。

IBMと半導体ファウンダリであるChartered Semiconductor、Samsung電子の3社は、これまで半導体製造や設計に関する共通プラットフォーム技術「Common Platform」のパートナ企業として、半導体の製造サービスなどを提供してきた。また、Infineon TechnologiesとFreescale Semiconductorは研究や開発を行う共同開発アライアンスパートナ企業となっている。

今回発表になった共同開発は2010年までの契約となっている。高性能で低消費電力の半導体製品を開発するために、5社は以下のことに共同で取り組んでいく。

  • 性能面での優位性を維持しつつ、低コストと複雑さを最小限にとどめることを追求
  • High-kやメタルゲート、歪みシリコン技術などの新しい材料や製造ラインの後半の工程(BEOL)におけるlow-k絶縁膜の導入
  • 液浸リソグラフィ技術の実用化による高い集積度とチップサイズを実現
  • デジタル通信市場向けの高品質アナログモデルへの注力
  • RF CMOSやエンベデッドDRAM(eDRAM)などの派生技術のためのプラットフォームを提供

なお、今回の共同開発には、これまでの共同開発と同様、使用するパッケージの開発も含まれている。また開発は、従来と同様に米ニューヨークにあるIBMの300mm半導体製造施設で行う。