米Ciscoは22日(現地時間)、同社のモバイル/ワイヤレス製品ポートフォリオを拡充する最新ソリューション群を発表した。無線LAN技術を用いたモバイル機器の遠隔監視システムのほか、モバイル/リモートオフィスを推進するソリューション、そして小売業などの特定業種向けのワイヤレスソリューションなどが含まれる。
今回発表されたソリューション群は、下記の4つから構成される。
Cisco Location Solution
無線LANの技術を利用することにより、無線LAN対応機器やWi-Fiタグの情報を基にした位置情報検索のほか、機器の温度や稼働状況の監視を効率的に行うためのシステム。システム構成品にはCisco Unified Wireless Networkのソフトウェアほか、パートナーのアプリケーション製品、Wi-Fiタグといったハードウェアが含まれ、無線LANの管理や展開を容易にすることを目的とする。例えば位置情報検索により、機器の移動状況の把握のほか、機器の持ち出しをアラートで警告するといった使い方が可能となる。また稼働状況の監視により、資産の効率的な管理のほか、備品の消失といった事態を防ぐことが可能となる。
Cisco Mobility Solution
エンタープライズ向けのモバイル/リモートオフィスを推進するソリューション。社内外を問わず、仮想的にIPネットワークを介してオフィスのリソースにアクセスできる環境を提供し、従業員の生産性を高めることを目的としたもの。「Cisco Unified Wireless Network」「Cisco Mobile Solutions for Unified Communications」「Cisco Business on the Go Solutions」「Cisco Process Monitoring and Optimization Solutions」といったCiscoのモバイル製品ポートフォリオ群から構成され、パートナーの製品群と組み合わせることでモバイルオフィスを実現する。
Cisco First Mile Wireless Solution
石油/ガス業界向けのワイヤレスソリューション。通常のオフィスとは異なり、これら企業の作業現場では展開できるインフラが限られてしまう。First Mile Wireless Solutionでは、無線LAN、WiMAX、衛星通信といった技術を組み合わせることで現場にネットワーク網を張り巡らせ、機器や作業状況の監視のほか、収集したデータを作業進行のための意志決定支援システムに活用することができる。
Cisco In-Store Mobility Solution
小売業界向けのネットワークソリューション。従来のデータ通信のみのネットワークシステムではなく、Cisco Unified Communicationsによる音声/ビデオ/データ統合システムを組み合わせ、Cisco Unified Wireless Networkのインフラ上でサービスを展開する。「Cisco In-Store Mobile Voice」では、IP電話や各種デバイスを使って店内のどこでも従業員同士のコミュニケーションや商品情報へのアクセスが可能。また「Cisco In-Store Personal Shopper」ではRFIDセンサーを用い、利用客の動向をリアルタイムで把握したり、ターゲット広告を打ち込むなど、位置情報を利用したさまざまなサービスを展開できる。