米eBay傘下のSkype Technologiesは22日(現地時間)、小規模企業をターゲットにしたパッケージ製品「Small Business Pack」を発表した。Skypeクライアントのインストールから有料サービスまでをパッケージにまとめたもので、150ユーロ以上の有料サービスを99ユーロ(税抜き)で提供する。
Small Business Packには、CD-ROMの「Skype for Business」、MSI(Windowsインストーラ)付きの「Skype for Windows(business edition)」、Skypeから固定電話/携帯電話に発信するためのクレジット10ユーロ、「Skype Pro」5カ月分のサブスクリプションを10件分、ビジネス向けSkypeのチップス集が含まれる。Skype Proは、「Skype Out」に代わる同社の定額サービス。基本料金として一定の月額料金を払い、有料通話(固定/携帯電話への通話)が発生するたびに接続料金を課金するもの。有料サービスだけで合計150ユーロのパッケージとなる。
企業はこれを利用して、Skypeユーザー間のVoIP通話やチャット、電話会議(10ユーザーまで参加可能)などの無料機能のほか、Skype Proの有料サービスを利用できる。
同パッケージの特徴は、Skypeのインストールから管理までが容易に行える点。IT管理者はWindowsインストーラにより、複数台のコンピュータに容易にインストールできる。また、オンラインコントロールパネルを利用して、個々のユーザーにSkypeクレジットを割り当てるなどのことが包括的に管理できるという。
Skypeによると、現在登録ユーザー数は1億9,600万人に達しているという。同社によると、約3割がビジネスユーザーの国もあるなど、ビジネスでの利用は進んでいるという。Skypeによると、企業ユーザーの95%がSkypeを利用することでコストを削減できたと回答しており、従業員の生産性が改善したと回答した企業は80%あったという。
Skypeは少し前から法人分野向けのサービスを強化している。主として小規模企業をターゲットとした戦略だが、一部の企業や大学ではSkype通信を禁止する動きもある。
Small Business Packは同社Webサイトなどで同日より提供を開始、英国やドイツなど欧州12カ国でまず販売する。