レッドハットは23日、OSSベースの新ミドルウェア製品群「JBoss Enterprise Middleware(JBossエンタープライズ・ミドルウェア)」を発表した。企業の基幹システム構築に対応するJ2EEおよびJava EE 5完全準拠のアプリケーションサーバを中心とした基盤ソフトウェア製品(JBoss Enterpirse Platforms)3種類と、実際の業務に即したシステム開発を支援する開発フレームワーク製品(JBoss Enterprise Frameworks)4種類で構成される。また、企業での利用に必要なテクニカルサポートおよび日本語マニュアルなどのドキュメントがレッドハットから提供される。出荷開始は6月中旬の予定。価格体系は、テクニカルサポート、製品アップグレード、修正プログラムの提供を含む年額のサブスクリプション形式で、製品サブスクリプションと開発者向けサブスクリプションの2種類が用意される。
製品の詳細な構成は以下の通り
JBoss Enterprise Platforms
「JBoss Enterprise Application Platform」
J2EE/Java EE 5完全準拠のアプリケーションサーバ製品。70万2,000円から「JBoss Enterprise Application Platform for Portal」
企業ポータル構築のための開発基盤を提供。140万4,000円から「JBoss Enterprise SOA Platform」
SOAベースのシステム構築を実現するサービス統合基盤。サブスクリプション価格未定
JBoss Enterprise Frameworks
「JBoss Hibernate」
密接なデータベース連携を可能とする。23万4,000円から「JBoss jBPM」
業務プロセスに基づいたシステムを構築する。35万1,000円から「JBoss Rules」
業務ルールの定義と管理をシステム化する。70万2,000円から「JBoss Seam」
ソフトウェアコンポーネントの連携を容易にする。サブスクリプション価格未定
なお、上記価格はすべて標準サブスクリプション価格(税別)。4CPU単位の年額料金で、CPUはコア数に無関係の物理CPU単位となる。JBoss Enterprise PlatformsはRed Hat Enterprise Linux以外のOS上でも稼動し、JBoss Enterprise FrameworksはJBoss以外のアプリケーションサーバ製品上でも稼動可能。いずれも、実行モジュールだけでなく、製品のソースコードも含めて提供される。
あわせて、日本ユニシスおよび野村総合研究所が「JBoss Enterprise Middleware」の販売パートナーとして「Advanced Business Partner(アドバンスト ビジネス パートナー)」契約を締結したことも明らかにされた。日本ユニシスおよび野村総合研究所は各々のSI案件で本製品群を販売し、レッドハットが保守をはじめとするサポートサービスを提供する。また、サイオステクノロジー、日本電気、日本ヒューレット・パッカードは、引き続きJBoss製品のサポートサービスを提供する。