Blender Foundationは13日、オープンソースの3Dグラフィックソフト「Blender 2.44」をリリースした。同団体のWebサイトでは、各種プラットフォーム用にコンパイル可能なソースコードのほか、32ビットCPU対応バイナリ(Windows、Linux x86、Mac OS X PPC / Intel)と64ビットCPU対応バイナリ(Linux x86)が配布されている。
今回のリリースでは、新しいMaterialオプションとして「Subsurface Scattering(SSS)」をサポート。表面下で光が散乱する素材をレンダリングするとき、表面上の光をぼやけさせた自然な表現が可能となった。皮膚や鉱物、野菜や液体といったプリセット値も複数用意され、選択するだけでSSSの効果を利用できる。64ビットCPUへの対応も強化、ソースコードが64ビットセーフに改良されたほか、Pythonスクリプトのサポートも向上している。
Blenderは、レンダリングとアニメーション作成機能を備えた3Dグラフィックソフト。有償製品としてスタートしたが、開発元の倒産後に中心開発者がBlender Foundationを設立、有志から募った資金を元に債権者からBlenderのソースコードを買い取り、Blender Foundationに寄贈したあとGPL準拠のオープンソースソフトウェアとして公開したもの。その後多くのプラットフォームに移植が行われたほか、レイトレースエンジンの追加など機能強化が図られている。