KDEプロジェクトは11日、統合デスクトップ環境KDE(K Desktop Environment)の次期バージョン「KDE 4.0」のα版をリリースした。14日現在におけるバイナリパッケージの配布は、SUSE LinuxベースのライブCD「KDE Four Live」のほか、kubuntuを通じて行われている。

KDE 4.0では、GUIツールキットに最新のQt 4.3(α1時点ではプレビュー版)を採用。マルチメディアAPI「Phonon」やハードウェア抽象化レイヤ「Solid」が追加されるなど、基盤API層が大幅にリニューアルされている。なお、PIMアプリケーション間のデータ共有を目的としたフレームワーク「Akonadi」の本格的な投入は、仕様の変更によりKDE 4.1へと持ち越された。

デスクトップ環境も一新、「Plasma」の採用によりアイコンやアプレットとの連携が強化されたほか、外部プロジェクト「Oxygen」がデザインしたアイコンが採用される(Oxygenのウィジェットデザインはα1では未収録)など、外観にも変更が加えられた。検索性能とレスポンスの向上を重視したファイルマネージャ「Dolphin」が追加されるなど、収録アプリケーションも見直されている。

リリーススケジュールによれば、KDE 4.0のβ第1版は6月、リース候補第1版は9月、正式リリースは10月が計画されている。