IBMとRed Hatは9日(米国時間)、メインフレーム機「IBM Sysmte z」にRed Hat Enterprise Linuxの導入を促進することで協業すると発表した。包括的な提携により、両社はSystem zとRed Hat Enterprise Linuxを組み合わせたプラットフォームの導入やサポートを協力して行うほか、協同のエンジニアリングチームを結成して顧客の技術支援にあたる。
両社は、集中管理型で仮想化により各ワークロードを分割処理できるメインフレームと、Linuxに強力なセキュリティ機能を実現する拡張モジュール「SELinux」を備えたRed Hat Enterprise Linuxを組み合わせることにより、政府機関など高度なセキュリティを要求する顧客のニーズに答えることができるとしている。オープンソースコミュニティの協力も得て、System z上で動作するRed Hat Enterprise Linuxの機能強化にも努めるとのこと。
ここ数年のバックエンドサーバ市場は、仮想化技術の導入を目的としたサーバマシン統合の流れを受け、メインフレームなど大規模サーバの需要が急増している。今回の提携は、System zの販売増を狙うIBMと、セキュリティ機能を材料に仮想化市場でシェアを伸ばしたいRed Hatの思惑が一致した格好。