業務アプリケーションベンダー大手の独SAPは8日(現地時間)、予算管理や予測分析などのビジネスアプリケーションを開発・提供する非公開企業、米OutlookSoftを買収する計画を発表した。買収金額などの条件は公開されていない。買収は規制当局の承認を得て、来月中に完了を見込む。

OutlookSoftは、Webベースの経営管理ソリューションを提供するベンダーで、代表製品は「OutlookSoft 5」。企業はこれを利用することで、予算管理、連結管理、予測分析などが行える。同社は世界に700社の顧客を持ち、2006年の売上高は前年比25%だったという。

SAPはOutlookSoftを買収することで、ERP、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)、パフォーマンス管理を強化する。SAPではこのところ、CFO(最高財務責任者)向けソリューションを強化する複数年計画を敷いており、自社での製品構築、提携、買収を通して、ビジネスコンプライアンス(法規制遵守)、リスク管理などのCFO向け機能を強化していく方針を明らかにしている。今回の買収もその一環となる。

ビジネスパフォーマンス管理分野では、先日も仏BusiessObjectsが仏Cartesisを、米Oracleが米Hyperion Solutionsを買収するなど、統合が進んでいる。