米Googleは5月8日(現地時間)、無償のWeb解析サービス「Google Analytics」の新バージョンを発表、世界的にサービスの提供を開始した。新規ユーザーはすぐに新バージョンが利用可能になるが、既存ユーザーについては、今後数週間をかけて移行を進めるという。また少なくとも30日間は新バージョン移行後も旧バージョンへのアクセスを可能にするそうだ。
Googleは2005年11月にGoogle Analyticsの提供を開始した。その後の調査を通じてユーザーから、「直感的に理解できるデータ整理」、「数字の意味やトラフィックトレンドの説明」、「コミュニケーション・ツールの導入」などを求める声が集まったそうだ。新バージョンではカスタマイズとコラボレーションを向上させることを目的に、レポーティング・インタフェースが改善された。新デザインでは、データがより明確に、そして関連づけられて表示される。ユーザーは、グラフツールを使って期間やデータレンジを設定してデータを比較したり、レポートコントロールを通じてデータを様々な角度から整理できる。またカスタム・ダッシュボードという、各ユーザーが分析や必要な情報を一カ所で管理できる場が用意されている。これまでのように、データを理解するためにいくつものレポートを参照する必要はなく、1つのレポートからデータの意味やトラフィックトレンドを読み取れるようになる。これらのパーソナル化したレポートは、スケジュールを設定して、Eメールで送信したり、PDF形式でエキスポートできる。このほかデータや統計を平素な言葉で要約する機能を備えており、「Webサイト管理やアドワーズ広告を使ったキャンペーンにおいて、Webサイト所有者は必要な情報を十分に得た上で判断を下せるようになる」という。
Googleエンジニアリング・ディレクターのPaul Muret氏は、「Google Analyticsの新バージョンを通じて、広告主やサイトオーナーはカスタマーのニーズを的確に見通せるようになるでしょう。結果的に、広告主のROIの改善、そしてコンシューマーのEコマース体験の向上につながります」とコメントしている。