Ubuntu開発チームは19日(英国時間)、コード名"Feisty Fawn"として開発が続けられてきたLinux OSの最新版「Ubuntu 7.04」をリリースした。単独で起動可能なLive-CDとして、「Desktop edition」と「Server edition」の2種類のイメージが用意され、それぞれIntel x86版とMac/PowerPC版、AMD64版とUltraSPARC版が提供される。
Ubuntu 7.04では、バージョン2.6.20のLinuxカーネルを採用。ユーザプロセスからCPU内蔵の仮想化拡張機能にアクセスできる「Kernel-based Virtual Machine」(KVM)に加え、VMwareが提唱する仮想マシンインタフェース「Virtual Machine Interface」(VMI)をサポート、VMwareなど仮想化ソフトの実効速度が改善された。
ユーザフレンドリーなLinuxを目指すUbuntuの開発方針に従い、Windowsからの移行ツールも拡充された。新しく用意された「Windows migration tool」は、Windowsで使用しているWebブラウザのブックマークやデスクトップの壁紙、AOL IMやYahoo IMなどのIMソフトのコンタクト情報といったデータを、かんたんにUbuntuへコピーすることができる。統合デスクトップ環境にはGnome 2.18を採用、3D風の操作感を実現するウインドウマネージャCompiz/Berylにも対応するなど、デスクトップも改善されている。
同日、パッケージ構成が異なる「Kubuntu 7.04」と「Edubuntu 7.04」、「Xubuntu 7.04」もリリースされた。KubuntuはKDE 3.5.6、XubuntuはXfce 4.4と、それぞれ最新の統合デスクトップ環境が収録されている。