ライブドアは19日、サードパーティ製アプリケーションに組み込んで使用できる、認証APIサービス「livedoor Auth」を公開した。利用料は無料。同APIを使用すると、同社が運営するポータルサイトが発行するアカウント「livedoor ID(登録無料)」を使って、自分で作成したアプリケーション向けの認証処理を行うことができるというユニークなサービスだ。
同APIを利用して、認証部分をライブドアに任せることのメリットとしては以下のようなものがあげられる。
- アプリケーション開発者にとっては、認証部分を作りこむ必要がない。重複チェックを含めたIDの発行、パスワードの管理と暗号化、ユーザが人間かどうか判定するための画像認証機能など、認証関連処理の作りこみは実に面倒だ。そうしたものを作る必要がなくなり、開発工数が削減できる
- アプリケーション利用者にとっては、(ライブドアのアカウントを持っていれば)新たにアカウントを作成する手間が省ける。ユーザ登録フォームへの入力も不要、パスワードを新たに考える必要もなくなる
同APIを利用したアプリケーションのユーザが増えれば、ライブドアの会員が自然と増えていくことになる。サービス提供者であるライブドアもメリットを享受できるわけだ。
この機能を利用するためには、まずlivedoor Authのサイトからアプリケーションの登録を行う必要がある。その後、自作のWebアプリケーションで利用する際には、まずライブドアのログイン画面を表示させ、認証を行わせる。認証が成功した場合、ユーザ情報に対してWebアプリケーションがどこまでアクセス可能か(ユーザの識別子のみか、livedoor IDも含めるか)をユーザが選択することができる。
こうした処理を容易に取り扱うために、PerlライブラリとCatalyst(PerlでできたWebフレームワーク)用のライブラリもオープンソースで公開されている。
今後は、携帯端末向けのサードパーティアプリケーション対応などの機能追加も予定しているという。630万以上のユーザアカウントを資産として利用した、ユニークなサービスの動向に注目だ。