インターネット セキュリティ システムズは4月17日、同社デスクトップ・セキュリティ製品の最新版「Proventia Desktop Endpoint Security 9.0」」を発表した。新製品の特徴は米BitDefenderとの提携で、同社のアンチウイルス/アンチスパイウェアエンジンをProventia Desktop内にオプションとして追加できるようになった点で、Proventiaの特徴でもあるプログラムや通信の挙動から危険性を判断する機能だけでなく、従来型のシグネチャ検出によるアンチウイルス機能を組み合わせ、さらに信頼性を向上させている。

Proventia Desktopは各クライアントPCに導入して、個々のマシンを保護するタイプのセキュリティ製品。基本機能としてファイアウォールやIPSといった統合型セキュリティ製品では一般的な機能を備えるほか、バッファオーバーフローを試みるプログラムの実行を遮断する「BOEP(Buffer Overflow Exploit Prevention)」、アプリケーションの自動実行を防止する「AC(Application Control)」、さらに仮想環境内でプログラムの挙動を監視して危険性を判断する「VPS(Virus Prevention System)」など、Proventia Desktop独特の防護機能を持っている。

VPSのような仕組みは「デイゼロ(Day Zero)」などと呼ばれる未知の攻撃に対して特に有効で、ベンダー各社が対策パッチ等を用意する前の事前防衛が可能とされる。今回の新バージョンではVPSのエンジンに加え、BitDefenderのシグネチャ型アンチウイルス/アンチスパイウェアエンジンを取り込むことで、さらに多段階での防御システムが構築され、検出効率と検出率のさらなる向上が期待できる。

このほか、Proventia Desktop 9.0では、Cisco NACへの対応、Proventia Network IPSとの連携による通信制御、Proventia Management SiteProtectorによるパッチの一斉配布や集中管理にも対応する。製品提供は同日より開始され、1ノードあたり6,050円(税別、25~49ノード時)、アンチウィルス/アンチスパイウェアのオプション追加が年間サブスクリプションで230円(税別、25~49ノード時)となる。また上記のライセンス契約に加え、別途保守契約が必要。