米Oracleは4月16日(現地時間)、現在米ネバダ州ラスベガスで開催されているOracle製品コミュニティ向けカンファレンス「COLLABORATE 07」において、「JD Edwards World A9.1」の一般提供を開始した。
同製品は、今年1月末に世界同時開催されたイベント「Applications Unlimited」にて発表されたもの。JD Edwards Worldとしては久々のメジャーアップデートであり、Fusion Middlewareに対応した初の製品となる。英語版をはじめとする欧州等の言語圏には通常のライセンスまたはOracle On Demandの形で同日より提供が行われるが、2バイト圏の対応製品登場は2008年以降となる。
Oracleでは「Applications Unlimited」をキーワードに、PeopleSoft、JD Edwards、Siebel等の買収資産や既存ユーザーの保護と、今後のアップグレード対応を表明している。PeopleSoft Enterpriseでは買収後に新バージョンのR9がリリースされており、この構想に沿って資産保護が実践されていることがわかる。今回のJD Edwards World A9.1リリースも、こうした資産保護と、Oracle Fusion Middlewareによる製品間連携強化が行われている点を証明するものとなる。
JD Edwards World A9.1は、将来的なSOA(Service Oriented Architecture)によるシステムのアップグレードを検討するユーザーへのパスポートとなるほか、新バージョンでは「Service and Warranty Management」や「Quality Management System」などの新モジュールが追加されている。またアップグレード用の専用ツールが提供され、既存ユーザーがカスタムコードの最小限での変更によるシステム移行を支援する。