日本Javaユーザグループ設立準備会は16日、「日本Javaユーザグループ(JJUG)」を23日に設立することを発表した。JJUGは、"コミュニティのコミュニティ"を謳う技術者向けコミュニティ。全国各地で開催するセミナー/イベントを通じてコミュニティ同士の交流を促し、Java技術のさらなる普及とコミュニティ活動の活性化を目指す。
JJUGの設立について、代表を務める稚内北星学園大学 学長の丸山不二夫氏は、「Java10周年を記念して2005年に全国で開催したJavaセミナーが下地になっている」と説明する。以前から「Java技術の高度化に伴い、大都市と地方都市との格差が大きくなっている」と実感していた同氏はこの年、札幌、大阪、福岡、沖縄などで大規模な技術セミナーを開催。Mark Hapner氏、Miki Keith氏、Craig McClanahan氏らを札幌に迎えるなど、地方の技術者に対し第一線の公演を聴講する機会を与えた。
さらに2006年には、札幌、大阪、福岡、沖縄、福井でJavaコミュニティの設立を支援。地方の技術者同士が協調し、切磋琢磨し合える場を創造してきた。
こうした活動の結果、JJUGでは"コミュニティのコミュニティ"が必要と判断する。「全国の技術者が横のつながりを持てる環境を作りたい。そのためには、意見を交換し合える場を、時には新たに設立し、時には既存のコミュニティと連携して創造していく存在が求められる」(丸山氏)。
JJUGでは、「地域に閉じず、技術に閉じず、Javaに閉じず」というスローガンを掲げて活動を続けていく。まずは、4月18日に九州で「Javaコミュニティ@九州 設立記念イベント」を開催。続く4月23日に「日本Javaユーザグループ結成総会/記念講演会」を実施し、正式に設立を宣言する。そのほかにも各地でセミナー/イベントを予定。いずれも、Seasarプロジェクトのひがやすお氏をはじめ、国内で著名な一線級のエンジニアが公演を担当し、地域によらず同水準の学習の場を提供する予定だ。
また、各地で開催するセミナー/イベントの後には、飲食しながら話を進める勉強会兼交流会の「夜学」を開催。形式にこだわらないフランクな場を提供することで、ユーザ同士の関係を強固なものにしてもらう狙いだ。
そのほか、JJUGでは、初級/中級者を対象に「Java基礎セミナー」を各地で開催したり、Javaに関する情報を発信するWebサイトを運営したりといった活動も平行して行っていく。加えて、海外エンジニアと国内エンジニアが交流するための窓口という役割も果たすべく、環境を整えていく予定だ。
すでに18コミュニティ/13企業から賛同を受けているJJUG。ユーザ同士をつなぐ「草の根の活動」から、日本の産業力向上と技術者の地位向上を目指す。