OASISは12日(米国時間)、OASISメンバーによってWeb Services Business Process Execution Language (WS-BPEL) version 2.0がOASIS Standardとして承認されたことを発表した。WS-BPELはビジネスプロセスアクティビティをWebサービスとして記述するために使われる標準規約。WS-BPEL 2.0に関連している団体は、同標準を広く批准する段階に来たといえる。
WS-BPELはプロセスとパートナーの間のやりとりをベースとしたビジネスプロセスの振る舞いを記述するためのモデルや文法を定義する規約。それぞれのパートナー間におけるやりとりはWebサービスインタフェースを経由して処理されることになる。
WS-BPELの特徴はいくつかあるが、とくにビジネスプロセスの振る舞いにおいてパブリックな面とプライベートな面を分離して扱えること、ビジネスプロセスにおける例外処理に対する体系的な処理メカニズムを導入していることなどに注目したい。すべての経済活動がシンプルで扱いやすいものであるとは限らないため、例外処理を実現するメカニズムを導入することがビジネスプロセスの扱い上、非常に重要になってくる。
また、パブリックな面とプライベートな面を分離して扱えるため、企業活動において採用する標準規約として扱いやすい。またWS-BPELでは、インタフェースの記述やコミュニケーションの手段にSOAPやWSDLといったWebサービス標準を扱うことができるという特徴もある。
現時点ですでに37を越える組織がWS-BPELの開発と関係をもっており、またすでにいくつかのOSSアプリケーションでWS-BPEL 2.0が実装されている。OASIS Standardとして承認されたことで、同規約はオープンWebサービスバージョンの実現に向けたひとつのマイルストーンになったといえるだろう。