The DWR Projectは11日(英国時間)、DWRの最新版となるDWR 2.0 RC 4を公開した。DWR(Direct Web Remoting)はWebアプリケーションを開発するためのフレームワーク。Ajaxを活用したWebアプリケーションをJavaで実装できるという特徴がある。
DWR 2.0 RC 4における主な新機能は次のとおり。同機能はそのままDWR 2.0における目玉の機能となる見通し。
- Google Guiceサポートの追加
- セキュリティ機能の強化
- リバースAjax機能の強化
Guiceは2007年3月8日(米国時間)、Googleから初のメジャーリリースが実施されたDI(Dependency Injection)フレームワーク。JavaソースコードのみでDIが実現できるフレームワークとして注目されており、このGoogle Guiceがサポートされた点がDWRの開発にとって大きな変更となる。
セキュリティ機能の強化やリバースAjax機能の強化にも注目したい。リバースAjaxはサーバ側からWebブラウザに対してデータを送信する方法のことで、DWRでは3つの方法を用意している。どの方法を採用するかはDWRが状況に応じて動的に判断する仕組みになっている。
DWRの次期メジャーリリースとなるDWR 2.0へ向けた取り組みは、dwr.utilの修正とドキュメントの作成を残すのみとされているが、4月第3週にはリリースされる見通し。
DWRはJavaでAjaxアプリケーションを開発するためのフレームワークで、1月11日(米国時間)TIBCO Softwareから支援が表明されている。次期DWR 2.0には同サポートからもたらされるUIコンポーネントがデモアプリケーションに追加される見通しだ。
Ajaxに対応したWebアプリケーション開発を実現するためのライブラリやフレームワークは取り組みから実装まで多種多様だ。DWRと近いフレームワークにはGWTがあるが、実装方法や動作の点で異なる点も多い。