Subversionに対応したEclipseプラグインと言うと、国内では「Subclipse」が有名だ。しかし、Subversionに対応したEclipseプラグインには著名なものがもう1つ存在する。それが「Subversive」だ。今月6日には、Subversiveの最新版となるバージョン1.1.1がリリースされている。ここでは、その特徴とインストール方法を紹介しよう。

Subversiveは、Eclipseにあらかじめ備わっているCVSクライアントと同様の感覚でSubversionを使用できるプラグインである。対象となるEclipseのバージョンは3.2だ。

Subversiveの開発を行っているPolarian Community for Subversionでは、Subversiveの特徴として以下のような項目を挙げている。

  • Eclipseでのリファクタリング結果を完全にSubversionへ反映できる
  • Subversionで推奨されているリポジトリレイアウト(trunk、branches、tags)に対応
  • 「Eclipse上では複数のプロジェクトだが、リポジトリの場所が同じ」という場合に、複数のプロジェクトをまとめてコミットできる
  • コンフリクトを可能な限り自動でマージする。自動マージでできない場合も、オリジナルのファイルを変更したり、一時ファイルを作成したりすることなく、手作業で解決することができる
  • Subversion操作の安全なキャンセルが可能
  • ディレクトリ同士のリビジョン比較(ディレクトリ内の構成比較とファイルの内容比較)が可能
  • 同一URLで複数のリポジトリを取り扱うことができる

SubversiveをEclipseにインストールするには、「ヘルプ→ソフトウェア更新→検索およびインストール→インストールする新規フィーチャーを選択」で表示される更新先アクセスサイト内で、リモートサイトからインストールするか、サイトからアーカイブ済みのファイルをダウンロードした後、アーカイブサイトとしてインストールすればよい。ただし、Subversiveは、Eclipse BIRTに依存しているのであらかじめBIRTをインストールしておく必要がある。また、Eclipse Mylarとの連携機能もあるが、それを使用する場合はMylarが別途必要だ。

なお、EclipseファウンデーションのWebサイトに掲載されているSubversiveプロジェクトのProposalによると、SubversiveとSubclipseはプロジェクトの統合を目指しているという。近い将来、両プラグインの長所をマージしたSubversion向けプラグインが登場するかもしれない。