宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10日、今年の夏にH-IIAロケット13号機で打上げる予定の月周回衛星「SELENE」の愛称を募集することを発表した。募集期間は4月11日から5月11日までの1カ月間。インターネットまたは葉書で応募を受け付ける。

月周回衛星「SELENE」の軌道イメージ(提供:JAXA)

SELENE(SELenological and ENgineering Explorer)は、「アポロ計画以来最大」(JAXA)という月探査計画。15種類もの観測機器を搭載し、月の起源や進化の謎を解き明かすことを目的としている。打上げ時重量は約3トンで、子衛星×2機も搭載している。

愛称はひらがなに限られ、JAXA側で選考の上、1点を決定する。選ばれた愛称の応募者には、特典として、種子島宇宙センターでのSELENE打上げ視察ツアー(1組2名、2泊3日予定)がプレゼントされる(複数名いる場合には抽選)。発表は6月上旬ころとなる予定だ。

月探査は世界的に盛り上がっており、日本以外にも、米国・中国・インドなど各国が独自の計画を持っている。このうち、中国の探査機は「Chang'e」(嫦娥:伝説上の天女)、インドは「Chandrayaan」(サンスクリット語で"月の乗り物")という名称が公表されており、これらに対抗する上でも愛称は重要となる(かも)。

ちなみに、最近では陸域観測技術衛星「ALOS」の時も愛称の公募が行われており、このときは「だいち」という名称に決まった。これまでの主な衛星の愛称がJAXAのプレスリリースに掲載されているので、考える際の参考にするといいだろう。