NECエレクトロニクスは10日、180Aのと大容量の電流に対応した車載向けパワーMOSFET(金属酸化膜電界効果トランジスタ)「NP180N04」のサンプル出荷を開始した。本製品は、車載向け半導体製品の国際規格であるAEC(Automotive Electronics Council)-Q101のStress Test品質認証に準拠しており、最大175℃での動作を保障している。サンプル価格は350円。

車載向けパワーMOSFET「NP180N04」

大型車を中心とした電動パワーステアリングのハイパワー化が進んでいることから、高出力モータ向けに本製品を開発したという。本製品は、パワーステアリングをはじめとする高出力なモータの制御回路などで利用できる。

パッケージのソース端子を従来の4本から5本に増加させることで、110Aまでの電流に対応した同社の従来製品と比較して、チップのON抵抗を15%低下させた。これにより性能が60%向上し、180Aの電流を流すことができるようになったという。従来はパワーMOSFETを並列に使用しなければ構築できなかった高出力モータを使用したシステムも、本製品1つで構築できるようになるという。

また同社では、160Aまでの電流に対応した「NP160N04」シリーズ2品種も同時に発売した。価格は300円。

なお、本製品は、4月18日~20日に幕張メッセで開催される「TECHNO-FRONTIER 第22回 電源システム展」で展示される。