グーグルは10日、PC向けに提供しているGmailへ携帯電話からアクセスできるサービス「モバイルGmail」を、日本向けに提供することを発表した。ドコモ、au、SoftBankの携帯主要3キャリアに対応し、携帯ユーザー向けにUIや使い勝手をカスタマイズしたサービス。広告は表示されず、無料で提供される。
主要機能はPC向けと同様で、2.8GBの容量(4月10日現在)、メールのスレッド表示、ラベル/スターの表示などが提供される。
携帯ユーザーに便利な機能としては「自動ログイン」機能が挙げられる。NTTドコモ端末ではUIM(端末固有情報)を登録することで、2回目のログイン以降、IDとパスワードを入力する手続きを省略可能だ。auとSoftBankではチェックボックス「次回から入力を省略」をチェックすることで、2回目以降のログイン時にID/パスワードの入力を省略することができる。
また、添付ファイルをテキスト変換し、表示する機能も搭載。MS Word文書、PDFファイルなどが添付されていた場合、自動的にテキストに変換、表示される。
そのほか、よくメールをやりとりする人を自動的にアドレスブックに追加することで、携帯でのメールアドレス入力の手間を解消する。
強力な検索機能は携帯向けにも提供され、メニュー画面には表示されないが、検索結果にはGoogle Talkのログも表示される。
Google, Product Managerの徳生健太郎氏は、
- ユーザーの声を聞きながら、より便利な情報の提供
- アクセスをより簡単に
- モバイルでこそ価値のあるサービスの開発と提供
と、同社がモバイル向けに提供するサービスの今後を語る。
「世界中の情報を整理して、世界中の人がアクセスできて、使えるようにすること」というGoogleのミッションは、「世界中の人が使えるという点で、デバイスの話が重要になる」(徳生氏)。中でも、先進国/発展途上国の別を問わず利用者が増えている携帯電話は、特に重要なデバイスといえる。これを考慮した上での携帯戦略となる。
こうした事情を背景にして、日本でサービスが始まったモバイルGmailだが、徳生氏は「(サービスの)趣旨は普遍的なもの。ユーザーの声を聞きながら、より便利な情報を提供していきたい」と話している。