日本テクトロニクスは、オシロスコープ「MSO4000」シリーズを今月に発売する。同社のDPO4000シリーズに16チャネルのデジタル信号入力(ロジック入力)を追加したもので、アナログ信号とデジタル信号の両方を取り込み、時間相関を表示できる。組み込み機器の設計やデバッグで利用できるよう、開発したという。
「MSO4000」シリーズ |
今回、発売されるのは、周波数帯域が1GHzの「MSO4104」、500MHzの「MSO4054」、350MHzの「MSO4034」と「MSO4032」の4モデル。「MSO4032」は2チャネルの、そのほかのモデルは4チャネルのアナログ信号入力を搭載している。
本オシロスコープは、リアルタイムオシロスコープ機能に加え、ロジックアナライザ機能を備えている。また、アナログおよびデジタル信号入力の全チャネルに、Wave Inspectorと呼ぶ波形検索エンジン機能を装備している。これにより、波形データの検出、観測、解析を効率的に行える。
また、デジタル信号の取り込みに、2つの方式を用いている。一つ目は、10Mポイントのデータをサンプリングレート500Mサンプル/s(分解能2ns)で取り込む「メインデジタルアクイジションモード」と呼ぶ方式。もう1つは、トリガ点を中心に10kポイントのデータを最高60.6psと高い分解能で取り込むことができる「MagniVu」と呼ぶ方式である(サンプリングレートは16.5Gサンプル/s)。
そのほか、パラレルバスや、I2C、SPI、CAN、RS-232といったシリアルバスの観測やトリガ設定、解析を行う機能も用意している。
モデル | MSO4104 | MSO4054 | MSO4034 | MSO4032 |
周波数帯域 | 1GHz | 500MHz | 350MHz | 350MHz |
チャネル数 | 4 + 16 | 4 + 16 | 4 + 16 | 2 + 16 |
アナログサンプリングレート | 5Gサンプル/s | 2.5Gサンプル/s | 2.5Gサンプル/s | 2.5Gサンプル/s |
レコード長(メイン) | 10M | 10M | 10M | 10M |
MagniVuレコード長 | 10K | 10K | 10K | 10K |
デジタルクロックパルス幅 | 1.5ns | 1.5ns | 1.5ns | 1.5ns |
MagniVuタイミング分解能 | 60.6ps | 60.6ps | 60.6ps | 60.6ps |
タイミング分解能(メイン) | 2ns | 2ns | 2ns | 2ns |
価格(税抜) | 210万円 | 170万円 | 133万円 | 106万円 |